
○海鳴りは雨が近い(各地)。浜んどがザワザワというときは風(熊本)。海鉄砲が鳴れば晴か風(佐賀)。 (台風が南方に現れると、土用波といわれるうねりが一足先にやってきて、海岸で海鳴りが聞えるようになる。しかし有明海の入口付近での話で、奥までうねりは入らない。) 牛深地方 ○ひとつ雷に舟出すな。 (冬北方から寒冷前線が南下するとき、雷が発生することがあるが、一発の雷を聞いたら舟を出してはいけない。) ○朝雷のときは旅の舟は出すな。 (梅雨期の現象で、雷は普通は午後に起るが、朝から雷がある時は、大雨になる。) ○甑(こしき)、おだ山、雲かけたなら、明日は南風(はえ)じゃと思わんせ。(牛深櫓唄) ○ながし(梅雨)の夕映え、新録とり(女郎)の朝映え。(牛深櫓唄) (梅雨期には午前中に大雨が降りやすく、夕方には一時的に晴間が出ることがある。) ○6月土用波、へた(岸)見て立つ(又は舟見て立つ) (台風がはるか南方にある時は、東シナ海ではうねりが出て、風がなくても海岸では大波が打ち上げる。) ○彼岸坊主の、からかさ流し(又は寝かすな)。 (彼岸ごろは季節の変り目で、低気圧が発達して大雨、大風になることがある。) ○尻込み日和。 (秋先の北の風のこと、海岸はなぎでも、上空の雲が北から早く流れてくると、やがて季節風が強くなる。) ○冬の南風、一里もどし。 (冬低気圧が通る時、一時南風が吹くことがあるが、低気圧の通過と同時に風向が西に変り、季節風が吹き出す。)
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